国立天文台

星のゆりかごを撮影した画像から多数の浮遊惑星を発見 1701物理及び化学

星のゆりかごを撮影した画像から多数の浮遊惑星を発見

すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ(HSC)などを用いて星形成領域を撮影した画像から、およそ100個もの浮遊惑星が発見されました。星形成の理論モデルと比較した結果、これらのほとんどは、通常の惑星と同様に恒星の周りで生まれた後に、それぞれの惑星系から放出されたことが明らかになりました。宇宙空間を漂う惑星質量の天体について、その正体と起源に迫る重要な成果です。
夜空をにぎわせた、ふたご座流星群 1701物理及び化学

夜空をにぎわせた、ふたご座流星群

三大流星群の一つ、ふたご座流星群が12月14日に極大を迎えました。夜半過ぎまで満月前の明るい月が空に残り、あまり良い条件ではありませんでしたが、月明かりに負けない明るい流星も見られ夜空をにぎわせました。月が沈んだ後には、暗い空の中で大変多くの流星が見られました。
惑星の明るさの計算方法が変わりました 1701物理及び化学

惑星の明るさの計算方法が変わりました

国立天文台の「暦象年表」2022年版からは、惑星の明るさの計算方法を、1986年以降長く使っていた方法から、太陽観測探査機SOHOの観測成果などを反映させた最新の方法に変更しました。この変更によって、金星の最大光度が明るくなったり、内合前後の増光現象について改善されたりしています。
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「もうすぐ星が生まれる場所」を含む野辺山電波地図の完成 1701物理及び化学

「もうすぐ星が生まれる場所」を含む野辺山電波地図の完成

重水素の割合が星の誕生時に最大になることを利用して星が生まれそうな現場の特定に成功しました。昨年、 「もうすぐ星の生まれる場所」のカタログを発表しましたが、今回、野辺山45m電波望遠鏡を使って、これらの近辺を含む「電波地図」を完成させたのです。 その結果、オリオン座大星雲の西側にあるフィラメント状の分子雲に、もうすぐ星が生まれそうな場所が2か所あることなどが分かりました。
惑星のゆりかごに降り積もる灰~天空の「降灰」現象の発見~ 1701物理及び化学

惑星のゆりかごに降り積もる灰~天空の「降灰」現象の発見~

原始惑星系円盤内のガスと成長する塵の両方の運動を考慮した3次元の磁気流体力学シミュレーションを、「アテルイII」を用いて世界で初めて行いました。塵が円盤中心の原始星に落ちることなく成長する新しいメカニズムを発見しました。シミュレーションの結果、原始惑星系円盤の内側で大きく成長した塵は、円盤から垂直に吹き上がるガス流によって巻き上げられることが示されました。そしてその後、塵は遠心力によってガス流から分離し、最終的には円盤の外縁部に降り積もるようすが明らかになったのです。このメカニズムは、火山の火口から放出された噴煙、「降灰」によく似ており「天空の降灰現象」と名付けました。
太陽型星のスーパーフレアから噴出する巨大フィラメントを初検出 1701物理及び化学

太陽型星のスーパーフレアから噴出する巨大フィラメントを初検出

京都大学のせいめい望遠鏡をはじめとした複数の望遠鏡による連携観測で、若い太陽型星で発生したスーパーフレアに伴って巨大フィラメントが噴出しているようすが初めて捉えられました。若い頃の太陽がどのようにして地球や火星の大気に影響を及ぼし、生命の生存環境が作られていったのかという疑問を解く糸口となる可能性があります。
銀河団の「向かい風」が作る超淡銀河 1701物理及び化学

銀河団の「向かい風」が作る超淡銀河

数百から数千もの銀河からなる銀河団は高温ガスに満ちており、その中を移動するメンバー銀河は高温ガスを「向かい風」のように受けています。この「向かい風」が、銀河団に数多く存在する淡く広がった矮小銀河 (超淡銀河) の形成に大きな役割を果たしている様子が、すばる望遠鏡の広視野画像などを用いた研究から明らかになりました。
eQ受信機ファーストライト受信に成功 1701物理及び化学

eQ受信機ファーストライト受信に成功

30~50 GHzの偏光観測が可能な高感度・広帯域eQ 受信機を新たに開発し、2021年11月25日に 野辺山宇宙電波観測所45m鏡へ搭載、天体からの輝線を検出する事に成功しました。
銀河系の果てに多様な有機分子を発見!~アルマ望遠鏡が捉えた銀河系最外縁部の赤ちゃん星~ 1701物理及び化学

銀河系の果てに多様な有機分子を発見!~アルマ望遠鏡が捉えた銀河系最外縁部の赤ちゃん星~

アルマ望遠鏡による観測から、天の川銀河(銀河系)の最も外側の領域にこれまで知られていなかった原始星(赤ちゃん星)が発見されました。さらにこの星を、水や複雑な有機分子を含む化学的に豊かな分子ガスが取り巻いていることも明らかになりました。
国立天文台が撮影した2021年11月19日の部分月食 1701物理及び化学

国立天文台が撮影した2021年11月19日の部分月食

2021年11月19日、最大食分が0.978という「ほぼ皆既」の部分月食が起こりました。国立天文台天文情報センターは、東京都にある三鷹キャンパスで部分月食のライブ配信と撮影を行いました。当夜の東京地方の天候は曇りがちで、月は雲の隙間からときおり姿を現すような状況でしたが、ライブ配信と撮影を完遂することができました。
すばる望遠鏡×異常検知 AI が捉えたへんてこな銀河たち 1504数理・情報

すばる望遠鏡×異常検知 AI が捉えたへんてこな銀河たち

「異常検知 AI」を用いて、すばる望遠鏡で得た大量の銀河画像の中から特異な性質を持った希少銀河を検出することに成功しました。
アルマ望遠鏡、124億年前の星形成銀河にフッ素を検出 1701物理及び化学

アルマ望遠鏡、124億年前の星形成銀河にフッ素を検出

アルマ望遠鏡を用いて遠方にある銀河NGP-190387を観測し、この銀河に含まれる大きなガス雲の中から、フッ化水素が放つ電波を検出しました。124億年前の宇宙の様子を見せてくれています。星は寿命が尽きると中心部で形成された元素を放出すること、この銀河が宇宙誕生後14億年という早い時代にあったものであることを考え合わせると、フッ素を生み出した星の寿命が短かったことを意味しています。
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