理化学研究所

0400電気電子一般

従来のスピン一重項・三重項の枠組みを超えた超伝導クーパー対状態の発見、その制御も可能に

超伝導では電子がペア(クーパー対)を組み、その対状態はスピン一重項と三重項に通常分類されますが、今回ハーフホイスラー超伝導体(LuPdBi)において、七重項ペアを含む新奇な超伝導クーパー対状態が実現していることを発見しました。超伝導状態におけるクーパー対の性質は、高エネルギー電子線の照射によって制御可能であることを明らかにしました。
1701物理及び化学

ブラックホールが奏でる「普遍的な和音」~ブラックホールの揺らぎによる一般相対性理論の検証に向けて~

ブラックホールの振動パターンのうち、最も励起されやすい振動パターンの「普遍的な組み合わせ」を理論計算から明らかにしました。ブラックホール連星の合体直後に伝搬する時空のひずみ(重力波)の観測データによるブラックホールの重さや回転速度の測定や、アインシュタインの一般相対性理論の精密な検証に貢献すると期待できます。
0502有機化学製品

機械学習・データサイエンスを用いて有機合成化学の難題である複雑な不斉触媒反応の迅速な最適化に成功

有機合成の課題の一つである触媒的立体分岐型不斉合成の機械学習・データ駆動型触媒設計による制御に成功しました。
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1202農芸化学

春先に出荷可能な温州みかんの作出に成功

理化学研究所は、仁科加速器科学研究センターの理研リングサイクロトロンから発生する重イオンビームによる変異誘発技術を用いて、温州みかんの新品種の作出に成功しました。
0402電気応用

高分解能ポータブルNMRの開発に成功~高温超電導バルク磁石により卓上機並みのサイズを実現~

高温超電導バルク磁石の高度化に取り組み、MRIよりもさらに高い磁場均一度が必要な高分解能200MHz(4.7 T)NMRの開発に成功しました。着磁した高温超電導バルク磁石を冷凍機で冷却し、磁場を発生させた状態で輸送・移設しても、磁石の性能は変化しないことを確認しました。高分解能NMRがコンパクト・ポータブルになることで、従来機では不可能だったデスクサイドでの利用が可能になります。また、液体ヘリウムが不要であるため、ヘリウムの資源リスクを回避することで、NMRの維持コストが上昇した際の代替装置にもなり得ます。
0303宇宙環境利用

ブラックホールを観測する新しい手段の開拓~X線偏光観測衛星 IXPE の打ち上げ~

NASAケネディー宇宙センターから「X線偏光観測衛星IXPE(Imaging X-ray Polarimetry Explorer)」を打ち上げます。IXPE衛星は、天体からのX線の偏光[1]を高感度で観測できる世界初の衛星です。激しい活動により、ブラックホールや中性子星などの極限天体からX線が放射されますが、IXPE衛星は観測例の極めて少ない「X線偏光」を捉えることで、誰も見たことがない新しい宇宙の姿を明らかにします。
0403電子応用

室温で単一スキルミオンの電流駆動に成功 ~スキルミオンの電子デバイスへの応用に期待~

室温で単一の「スキルミオン」を電流によって駆動することに成功し、その動的な振る舞いを観察しました。スキルミオンを用いた電子デバイスへの応用研究に寄与するものと期待できます。
2004放射線利用

SPring-8-IIに向けSACLAを高性能入射器として利用~グリーンファシリティ実現への第一歩~

X線自由電子レーザー(XFEL)施設「SACLA」の線型加速器を大型放射光施設「SPring-8」の蓄積リングの入射器として活用することに成功しました。老朽化した従来のSPring-8の入射専用加速器をSACLA線型加速器で置き換えることで、大幅に消費電力を削減し、対応する特別高圧受変電設備の更新を不要にするとともに、次期計画である「SPring-8-II」に必要な高品質の入射ビームを利用可能にしたものです。
0505化学装置及び設備

数十億枚のナノシートが協働する波運動~繊毛運動のような輸送機能を実現~

数十億枚もの無機ナノシートを水中で協働させることで、繊毛運動のような輸送機能を示す波運動を実現しました。無数のナノユニットを集積・連動させて、精密機械のような動的システムを構築するための新たな設計指針になると期待できます。
1700応用理学一般

磁石がつくる奇妙な光のねじれ現象~新しい光の偏光制御の原理を確立~

旋光性複屈折と呼ばれる新奇な偏光(光の振動面)のねじれ現象の実現に成功しました。旋光性複屈折が、あたかも物質が回転しているように見なせる奇妙な旋光性であることを明らかにしました。「自然旋光性」と「旋光性複屈折」という二つの旋光性を電圧と磁場で制御することで、偏光を自在に制御できることを実証しました。
1700応用理学一般

面直スピンによる有効磁場の発現 ~垂直磁化膜の高効率な磁化反転へ~

トポロジカル反強磁性体Mn3Sn(Mn:マンガン、Sn:スズ)単結晶薄体の表面に蓄積する面直スピン(面直スピン蓄積)を用いて、有効磁場(フィールドライクトルク:FLトルク)を発現させることに成功しました。
1601コンピュータ工学

スーパーコンピュータ「富岳」が機械学習処理ベンチマークMLPerf HPCで世界第1位を獲得

スーパーコンピュータ規模の処理を必要とする大規模機械学習処理のベンチマーク「MLPerf HPC」の一つである「CosmoFlow」において、スーパーコンピュータ「富岳」の約半分の規模を用いて計測した結果、世界最高速度を達成し第1位を獲得しました。
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