2025-04-02 ニューヨーク大学
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ニューヨーク大学のコンピュータ科学者チームは、衛星を活用してブロックの順序を決定する新しいブロックチェーン設計「Bounce」を開発しました。このシステムは、各ブロック(トランザクションの集合)のエンコードを衛星に送り、衛星がこれらを順序付けして地上に返送する仕組みです。衛星はアクセスが困難でサイドチャネル攻撃に対して安全性が高く、処理を改ざん防止できるため、Bounceは高いセキュリティを実現しています。性能面では、Bounceは2秒間に500万件以上のトランザクションを処理し、トランザクション確認応答時間は3〜10秒です。これは、従来の最先端システムであるSolanaと比較して30〜100倍のスループットを達成しています。さらに、エネルギー消費はトランザクションあたり0.1ジュール未満で、Solanaの1,000ジュール以上、ビットコインの100万ジュール以上と比べて大幅に効率的です。この研究は、将来的な高性能でエネルギー効率の良いブロックチェーンシステムの基盤を提供するものと期待されています。
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