世界最強のコンピューティングシステムで GNNs のスケーラビリティーを実証 (Researchers at ORNL demonstrate scalability of GNNs on world’s most powerful computing systems)

ad

2024-01-18 アメリカ合衆国・オークリッジ国立研究所(ORNL)

Conversion of an atomic structure into a graph, where atoms are treating as nodes and interatomic bonds as edges. Credit: Massimiliano “Max” Lupo Pasini/ORNL, U.S. Dept. of Energy

・ ORNL とバークレー国立研究所(LBNL)が、米国最強のスーパーコンピューターでの、グラフ・ニューラル・ネットワーク(GNNs)のスケールアップを実証。今日のデータ中心的な科学的課題への対処における重要な進展となる。
・ 最も複雑な科学的課題の解決には、数百万もの変数の間のリンクを追跡する必要があり、科学データセットが膨大になるほどこれらのリンクも複雑化する。ペタバイトやエクサバイトのデータが生成される実験では、創薬、材料開発やサイバーセキュリティ等のプロセスのリンクを追跡することが極めて困難。
・ GNNs を利用することで、これらのリンクをマッピングし、その関係性を解明することができるようになり、問題の解決や科学的な発見が加速される。本研究では、「HydraGNN」と呼ばれる ORNL の GNN アーキテクチャについて、ORNL の「サミット」および「フロンティア」、また、LBNL の「パールマター」の各スーパーコンピューターでのスケールアップを実証した。
・ 材料特性を高速・精確に予測する HydraGNN は、固体材料の格子構造をグラフとして抽象化することで原子情報を利用し、原子はノードで、金属結合はエッジでそれぞれ表される。これには材料の構造の情報が取り込まれているため、従来のニューラル・ネットワークに必要な、演算に高いコストがかかるデータの前処理が不要となる。
・ HydraGNN は期待の代理モデルであり、膨大な量の第一原理データで訓練されれば現在最先端の物理ベースのモデルに必要な計算時間の数分の 1 で材料特性を高速・精確に予測できるようになる。
・ 本研究は、科学研究と国家安全保障において、安全で信頼性が高く、エネルギー高効率の AI の確保を目的とした ORNL の AI イニシアティブの一部。機械学習アルゴリズムの利用による低 SN 比信号からの情報抽出の実証、僅かな訓練データでモデリングとシミュレーションを高速化するアルゴリズムの開発、また、てんかん発作を検出する新たな生体模倣ニューロモルフィックデバイスの設計等、学際的な研究チームによる実証を支援している。
・ 本研究は、米国エネルギー省(DOE) 科学局(SC)、 ORNL の Laboratory Directed Research and
Development (LDRD) Program の一部の AI イニシアティブ、また、Advanced Scientific Computing
Research (ASCR) が支援した。
URL: https://www.ornl.gov/news/researchers-ornl-demonstrate-scalability-gnns-worlds-most-powerful-computing-systems

<NEDO海外技術情報より>

関連情報

ORNL テクニカルレポート
User Manual – HydraGNN: Distributed PyTorch Implementation of Multi-Headed Graph Convolutional
Neural Networks
URL: https://info.ornl.gov/sites/publications/Files/Pub206055.pdf

ad

1601コンピュータ工学
ad
ad
ad
タイトルとURLをコピーしました