EV の航続距離延長への道筋を提供するシリコンアノード研究

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(Silicon Anode Research Offers Pathway to Increased Driving Range for Electric Vehicles)

2021/2/26 アメリカ合衆国・国立再生可能エネルギー研究所(NREL)

 

EV の航続距離延長への道筋を提供するシリコンアノード研究

・ NREL が率いる複数の研究機関から成る新しいコンソーシアムは、従来の負極材料のグラファイトをシリコンで代替する可能性を調査し、より小型、安価で高性能の EV 用リチウムイオン電池開発における決定的な障壁に対処する。
・ 本イニシアティブは、Silicon Consortium Project(SCP) の下の Silicon Electrolyte Interface Stabilization(SEISta)プロジェクトおよび Silion Deep Dive プロジェクトを統合するもの。
・ 米国エネルギー省(DOE)の自動車技術局が資金を提供する本コンソーシアムは、アルゴンヌ、オークリッジ、パシフィック・ノースウェストおよびローレンス・バークレーの各国立研究所より構成され、シリコン負極開発を制限している電池寿命の課題解決に向けて固体電解質界面(SEI)の形成と成長の理解に焦点を当てる。
・ シリコン電極の安定性に加え、負極と液体電解質の間に形成される保護膜である SEI の性能の向上を主要な研究項目とし、過去数年にわたり材料の標準化、モデリングと特性評価を通じた SEI の解明に努めてきた。
・ 高度な特性評価技術と最先端の研究施設の活用を組合せ、シリコン電極とその電池化学の開発に向け有機電解質とシリコン界面の基礎的なな科学を研究。電池パックサイズの 25~35%縮小(または現在 EV で使用されているのと同じパックサイズで航続距離を 30~40%延長)を可能にする、3.500mAh/g超を蓄電できるシリコンの能力の活用にそれらの成果を役立てる。
・ シリコンアノードの主要な課題の一つは、リチウム化として知られる、電極へのリチウムの挿入時に起こる反応性。リチウム化で形成されるリチウムケイ化物がバインダ、電解液、添加剤、水分や空気等の電池構成要素と反応してリチウムを損失する。リチウム損失は電池劣化の主な原因で、電池寿命を縮めるもの。
・ 本イニシアティブではまた、シリコンセル電圧を最大に維持することで 2 週間以内に電池寿命を測定する初期評価方法も開発(従来は数ヶ月を要した)。シリコン SEI 安定化の効果が不十分なアプローチを迅速に排除し、電池寿命を改善する。
・ SCP の全体的な目標は、質量エネルギー密度が 375Wh/kg 超、体積エネルギー密度が 750Wh/L 超で 10 年以上の電池寿命、C/3 放電速度で 1,000 サイクルが可能な、シリコンベースアノードを使用したリチウムイオン電池の開発。
URL: https://www.nrel.gov/news/program/2021/silicon-anode-research-offers-pathway-to-increased-driving-range.html

<NEDO海外技術情報より>

(関連情報)

Silicon Consortium Project(SCP) ウェブサイト
URL: https://www.nrel.gov/transportation/silicon-anode-consortium.html

Silicon Consortium Project

As part of the Silicon Consortium Project, NREL is working with other national laboratories to eliminate barriers to implementing silicon-based anodes in lithium-ion cells.

Funded by the U.S. Department of Energy’s Vehicle Technologies Office, the consortium also includes Argonne, Sandia, Oak Ridge, Pacific Northwest, and Lawrence Berkeley national laboratories.

0405電気設備
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