自由な光学設計を実現する 3D プリンテッドガラス

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(3D-printed glass enhances optical design flexibility)

2020/11/18 アメリカ合衆国・ローレンスリバモア国立研究所(LLNL)

自由な光学設計を実現する 3D プリンテッドガラス

・ LLNL が、複数の材料を利用した屈折率分布型(GRIN)レンズの 3D プリンティングによる製造技術を開発。
・ 2 種類のガラス材料を組合せて 3D プリンティングで製造する GRIN レンズの機能を初めて実証。環境中で安定したガラス材料による新しい光学設計を提供し、平坦なガラスコンポーネントに追加的な光学機能を付与する可能性が期待できる。
・ 直接インク書き込方式(DIW)3D プリンティングによるインライン混合で、石英ガラスとチタニアの 2 種類のガラス形成ペースト(インク)の比率を能動的に制御し、材料の組成勾配を調整。成形したプレフォームの高密度化後、従来の光学研磨で仕上げる。
・ 本研究は、光学や光学系の進展に積層造形手法を役立てる可能性の調査に向けて 2016 年に開始。同手法では構造と材料組成の両方が制御できるため、GRIN レンズ製造の新しい道筋を切り開いた。
・ GRIN オプティクスでは、材料組成の勾配がレンズの屈折率を変化させ、媒質中での光の進み方を変える。レンズ表面を平坦にした場合でも、従来レンズと同等の光学機能を提供する。
・ GRIN オプティクスは、眼球の水晶体の進化で自然界にすでに存在するもの。水晶体における光の屈折率の変化は、成分であるタンパク質の濃度の変化で制御される。
・ 材料組成と光学機能の完全な制御の実現は、GRIN の光学設計に新しい選択肢を提供する。例えば、焦点合わせに光学収差の修正を組み合わせるなど、単一レンズに複数の機能を持たせることができる。
・ さらに、曲面率と屈折率の勾配を組み合わせたレンズの利用により、光学系のサイズと重量を軽減できる可能性が示されている。屈折率の調整で曲面レンズを平坦なレンズで代替し、仕上げコストの低減も可能に。同アプローチは他の材料や光学特性の調整にも応用できる。
・ 本研究には、LLNL の Laboratory Directed Research and Development プログラムが資金を提供し
た。
URL: https://www.llnl.gov/news/3d-printed-glass-enhances-optical-design-flexibility

<NEDO海外技術情報より>

(関連情報)

Science Advances 掲載論文(フルテキスト)
3D printed gradient index glass optics
URL: https://advances.sciencemag.org/content/6/47/eabc7429

Abstract

We demonstrate an additive manufacturing approach to produce gradient refractive index glass optics. Using direct ink writing with an active inline micromixer, we three-dimensionally print multimaterial green bodies with compositional gradients, consisting primarily of silica nanoparticles and varying concentrations of titania as the index-modifying dopant. The green bodies are then consolidated into glass and polished, resulting in optics with tailored spatial profiles of the refractive index. We show that this approach can be used to achieve a variety of conventional and unconventional optical functions in a flat glass component with no surface curvature.

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