極小X線集光ビームの形状を計測する新手法を確立
2020-07-01 大阪大学,高輝度光科学研究センター,理化学研究所
大阪大学大学院工学研究科の山内和人教授、大学院生の井上陽登さん(博士後期課程2年)、松山智至助教、理化学研究所放射光科学研究センターの石川哲也センター長、矢橋牧名グループディレクター、高輝度光科学研究センターの大橋治彦主席研究員らの研究グループは、多層膜集光鏡を用いたX線自由電子レーザーのナノ集光実験において、6nmのX線ビームの形成を新手法で実証することに成功しました。
これまでX線自由電子レーザーを10nm以下まで集光することは、X線鏡作製の問題だけでなく、集光ビームの計測問題のために難しく、誰も実際の集光サイズを確認できていませんでした。今回、コヒーレントX線散乱により生じる干渉模様(スペックル)の形状を精密に解析することで、10nm以下まで集光されたX線ビームの形状計測に成功しました。これにより、X線自由電子レーザーの集光技術のさらなる向上が可能となります。また、集光径という基礎パラメータを正確に決定できたことで、データ解析の精度の向上が期待されます。
報道担当
理化学研究所 広報室 報道担当
<©大阪大学ニュースリリースから引用>