CCS大規模実証試験においてCO2の累計圧入量30万トンを達成

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2019-11-25 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 理事長 石塚博昭

NEDOは、北海道苫小牧市における二酸化炭素(CO2)の分離・回収、貯留(CCS)実証試験で、目標値であるCO2の累計圧入量30万トンを11月22日に達成しました。

今後は、貯留地点周辺地域における微小振動観測や海洋環境調査、圧入したCO2の挙動(移動、広がり)などのモニタリングなどを引き続き実施していきます。

CCS実証試験設備概要を表した図

図 CCS実証試験設備概要

1.概要

地球温暖化対策となる二酸化炭素(CO2)排出削減方法の一つとして、発電所や産業設備から排出される排ガス中からCO2を分離・回収し、地下深くの貯留層へ圧入するCCS技術が注目されています。

そこで、経済産業省は、2012年度より、「平成24年度二酸化炭素削減技術実証試験事業(国庫債務負担行為に係るもの)」にて、北海道苫小牧市でのCCS実証試験に着手しました。

この事業では、2012年度から2015年度の4年間は、陸上設備としてCO2を分離・回収するための設備建設と、圧入井の掘削を実施しました。

その後、2016年4月から、苫小牧港の港湾区域内の海底下約1,000mの地層、および約2,400mの地層に、年間10万トン規模でCO2を圧入する実証試験を実施しました。

2018年度からは、経済産業省から国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)へ事業移管し、「CCS研究開発・実証関連事業/苫小牧におけるCCS大規模実証試験」として、CCS実証試験を推進してきました。

そしてこの度、圧入開始から約3年8カ月が経過した2019年11月22日、CO2累計圧入量の目標値である30万トンを達成しました。

CO2圧入量の目標値達成にともない、CO2の圧入を11月22日に停止しました。今後は、貯留地点周辺地域における微小振動観測や海洋環境調査、圧入したCO2の挙動(移動、広がり)などのモニタリングを引き続き実施していきます。

2.問い合わせ先
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 環境部 担当者:新郷、今村、布川

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:佐藤、坂本、中里 

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