南海トラフ海底地震津波観測網（N-net）沿岸システムの観測データの公開開始

防災科学技術研究所（防災科研）は、2025年6月に整備完了した南海トラフ海底地震津波観測網（N-net）の沿岸システムの観測データ公開を開始した。昨年公開された沖合システムに続くもので、N-net全体は36台の観測ノードを備え、光海底ケーブルを通じてデータを即時伝送する。得られる情報は地震・津波のリアルタイム予測や長期評価、発生メカニズム解明に活用されるほか、気象庁にも提供され緊急地震速報や津波情報の高度化に寄与する。全国の陸海統合観測網MOWLASの一部として運用され、南海トラフ巨大地震に備えた防災研究や被害軽減に資することが期待される。