京都大学

協力し合えば強くなる、半導体量子ドットの集団増強効果の観測に成功 1700応用理学一般

協力し合えば強くなる、半導体量子ドットの集団増強効果の観測に成功

半導体量子ドットを結合させた結合量子ドット膜において、量子ドットどうしが協力し合うことで現れる集団増強効果を世界で初めて観測することに成功しました。
宇宙では、波から波へのエネルギー輸送をイオンが中継 1701物理及び化学

宇宙では、波から波へのエネルギー輸送をイオンが中継

宇宙空間において プラズマの波が、イオンとの相互作用を介して別の波へと変わる様子を、世界で初めて発見しました。エネルギーや起源が異なるイオン・電子が電波を介してエネルギーをやり取りする過程の一端を実証的に観測したもので、宇宙空間に存在するイオン・電子のエネルギーの多様性を実証する重要な成果です。
1月の北西太平洋の爆弾低気圧が近年急増~東シナ海上の温暖多湿化が要因~ 1702地球物理及び地球化学

1月の北西太平洋の爆弾低気圧が近年急増~東シナ海上の温暖多湿化が要因~

過去55年にわたる北太平洋の爆弾低気圧活動の長期変化について解析を行いました。1980年代後半以降、大陸からの季節風に伴う寒気の吹き出しが弱まり、中国南部から東シナ海にかけて対流圏下層の湿潤な前線帯が強化されていました。この前線帯で発生し、日本南岸を通過しながら北西太平洋で急激に発達する低気圧の頻度が増えたことが、爆弾低気圧の急増に繋がっていることを明らかにしました。
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Ia型超新星の爆発直後の閃光を捉えることに成功~特異な爆発に至る恒星進化の謎に迫る~ 1701物理及び化学

Ia型超新星の爆発直後の閃光を捉えることに成功~特異な爆発に至る恒星進化の謎に迫る~

東京大学木曽観測所の1.05m木曽シュミット望遠鏡に搭載されたTomo-eGozen(トモエゴゼン)カメラを用いた観測により、Ia型超新星の爆発から5時間以内にパルス状の閃光が現れる様子を捉えることに初めて成功しました。さらに、京都大学岡山天文台のせいめい望遠鏡を用いた観測により、今回のIa型超新星が通常のものより明るい特異なIa型超新星であることを突き止めました。これらのデータをもとにシミュレーションによる解析を行い、爆発した白色矮星の周囲に存在した大量の物質と超新星爆風が衝突したことで初期閃光が生じたことを明らかにしました。
可視光で水から水素を生成する粉末光触媒の変換効率向上の条件を明確化 0505化学装置及び設備

可視光で水から水素を生成する粉末光触媒の変換効率向上の条件を明確化

可視光で水を水素と酸素に分解する酸硫化物光触媒の一つであるY2Ti2O5S2について、太陽エネルギーから水分解反応エネルギーへの変換効率が実用化の目安となる10%を超えるために必要な条件を明確化した。
氷表面における異常に低い赤外光吸収効率の発見:宇宙の氷の表面構造の理解へ前進 1700応用理学一般

氷表面における異常に低い赤外光吸収効率の発見:宇宙の氷の表面構造の理解へ前進

「赤外多角入射分解分光法(赤外MAIRS法)」という新規赤外分光法を用いて、これまで研究が不可能であった「氷表面のダングリングOHの赤外光吸収効率(吸収断面積)」を明らかにしました。次世代赤外線観測用宇宙望遠鏡「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」をはじめとする赤外線天文学の観測結果を解釈するうえで活用され、星間塵の分子レベルの表面構造や物性(空孔率や比表面積)ならびに惑星系の形成過程について、理解が大きく進むことが期待されます。
冷却原子の量子状態を制御し新たな「流れ」を実現~「原子回路」で電子の流れをシミュレーションする~ 1700応用理学一般

冷却原子の量子状態を制御し新たな「流れ」を実現~「原子回路」で電子の流れをシミュレーションする~

近年のレーザー技術の発展により実現可能となった、数十ナノケルビンまで冷却された原子集団は、量子状態を高精度に制御できる系として注目されています。この冷却原子を用いて、量子輸送を研究する可能性が近年大変注目され、アトム(原子)とエレクトロニクス(電子工学)を合わせてアトムトロニクスと呼ばれ、盛んに研究されています。研究グループは、冷却原子を用いた新奇な量子輸送系を確立しました。
高温超伝導線の交流損失を20分の1に低減~脱炭素に貢献する電気機器の超伝導化に道筋~ 0405電気設備

高温超伝導線の交流損失を20分の1に低減~脱炭素に貢献する電気機器の超伝導化に道筋~

高温超伝導線の薄膜状の超伝導体を細いフィラメントに分割しその上に銅をめっきしたマルチフィラメント薄膜高温超伝導線を、細いコア(芯材)のまわりにスパイラル状に巻くことで、超伝導体の中に侵入した細い磁束の線(磁束量子線)の移動距離を抑えました。磁束量子線の移動に伴う摩擦発熱のような交流損失を、標準的な薄膜高温超伝導線に比べて約20分の1に低減することに成功しました。
次世代スマートメーター/IoT向け国際標準規格 Wi-SUN FAN無線機500台の高密度接続試験に成功 0404情報通信

次世代スマートメーター/IoT向け国際標準規格 Wi-SUN FAN無線機500台の高密度接続試験に成功

次世代スマートメーターおよびIoT向けの通信規格として期待されている国際標準通信規格 Wi-SUN FAN(Field Area Network)の実運用に近い環境で必要となる大規模でかつ高密度な接続試験として、無線機500台による多段中継接続試験を行うことに成功しました。
磁石の中の竜巻(スキルミオンひも)の3次元形状の可視化に成功 ~新しい磁気情報処理手法の開拓に期待~ 1700応用理学一般

磁石の中の竜巻(スキルミオンひも)の3次元形状の可視化に成功 ~新しい磁気情報処理手法の開拓に期待~

磁性体の中に存在する「スキルミオンひも(電子スピンが作る竜巻構造)」の3次元形状を可視化することに、世界で初めて成功しました。CTスキャンの原理を応用することで、その3次元形状の直接観測に成功しました。
人工ニューラルネットワークで明らかになった高温超伝導の隠れた起源 1701物理及び化学

人工ニューラルネットワークで明らかになった高温超伝導の隠れた起源

光電子分光データから人工ニューラルネットワーク(ANN)を活用して『自己エネルギー』と呼ばれる物理量を取り出す手法を開発し、高温超伝導解明の鍵となる引力の痕跡を発見しました。
一般相対性理論におけるエネルギー概念の革新~ブラックホールの新しい描像と新しい保存量~ 1701物理及び化学

一般相対性理論におけるエネルギー概念の革新~ブラックホールの新しい描像と新しい保存量~

重力の量子論を研究する過程で一般座標不変なエネルギーの定義を発見しました。この定義をシュワルツシルトブラックホールに適用することで、ブラックホールは特異点に物質が凝縮した超高密度天体である、ということが分かりました。さらにこの定義を自然に拡張することで、よく知られた対称性から導かれる保存量とは異なる保存量が宇宙のような全体からなる系に存在することを発見しました。
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