1702地球物理及び地球化学 火星コア中で液体金属が分離する 〜火星磁場の消失と海の蒸発の原因解明へ〜 超高圧高温発生技術と、大型放射光施設SPring-8の放射光X線を用いた実験の組み合わせにより、火星や地球コアに相当する高圧高温の条件下で、硫黄と水素を含んだ鉄合金の融解実験に成功しました。火星コア中で鉄-硫黄-水素合金は、硫黄に富む液体と水素に富む液体の2つに(水と油のように)分離することが明らかになりました。 2022-02-04 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 方位磁石の指す北は動き続けています~日本の地磁気分布を表した図を5年ぶりに更新~ 「地磁気値(予測値)計算サイト」(2020年4月6日公開) で使用する地磁気時空間モデルを「地磁気時空間モデルVer.2021」に更新しました。「地磁気値(予測値)計算サイト」では、磁気図2020.0年値(2020年1月1日時点の地磁気の値)以降に時間変化する地磁気の値を「予測値」として計算できます。 2022-02-02 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 令和4年1月22日1時8分の日向灘の地震に伴う地殻変動(第2報) 2022年1月22日1時8分に日向灘で発生した地震について、電子基準点で観測された1月30日8時59分までのデータを解析した結果、電子基準点「宇目(021082)」や「米水津(021080)」で水平方向にわずかな変動が、上下方向では「北川(950476)」や「大分佐伯(940090)」で1cm程度の沈降が見られるなど、大分県や宮崎県北部とその周辺で小さな地殻変動が検出されました。1月24日発表の解析結果と整合的です。 2022-01-31 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 布田川断層での200 mを超える落差の発見~火山活動と関係した断層運動の”縦ずれ”から”横ずれ”への変化~ 2016年熊本地震本震を引き起こした布田川断層に沿って、現在のほぼ水平にずれる断層運動と異なり、縦にずれる断層運動を示す鉛直落差が200 mにも及んでいることを発見し、最後の阿蘇火山カルデラ噴火(約9万年前)後に布田川断層の運動方式が、縦ずれ卓越から横ずれ卓越へ変化したことを破砕帯の地質学的観察と物理特性の解析から明らかにしました。 2022-01-28 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 2022年1月15日 トンガ王国フンガトンガ・フンガハアパイ火山の噴火~合成開口レーダー(SAR)解析によって明らかとなった地形変化 2022年1月15日(UTC)にトンガ王国の首都ヌクアロファから北に約60kmの位置にあるフンガトンガ・フンガハアパイ(Hunga Tonga-Hunga Ha'apai)火山が噴火しました。日本の地球観測衛星「だいち2号」(ALOS-2)に搭載された合成開口レーダー(PALSAR-2)のデータを使用して画像の分析を行いました。フンガトンガ・フンガハアパイ火山の中央部に噴火による影響とみられる明瞭な地形変化が認められます。トンガタプ島で噴火後に反射強度が下がっている領域が見られます。津波などの原因で浸水または水没した可能性があります。 2022-01-27 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 安価なドローンで高精度気象観測を実現 ~極域の持続可能な観測網の構築へ向けて~ 汎用ドローンに気象センサーを取り付け、代表的な高層気象観測システムであるラジオゾンデ観測に対して、どの程度の誤差で気象観測が可能かを調べました。室内実験から、プロペラのローターやバッテリーの排熱の影響を受けない場所を特定するとともに、回転するプロペラが作り出す下降流で気象センサーに必要な十分な通風が得られる最適な場所を見出しました。また、日射の影響を軽減する気象センサーの放射シールドを開発しました。 2022-01-24 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 トンガ諸島付近における大噴火に伴う 防災科研の海域観測網(S-net, DONET)で観測された水圧変動 2022年1月15日13時(日本時間)ごろ、トンガ諸島付近のフンガ・トンガ-フンガ・ハアパイ火山で大規模噴火が発生し 、同日20時過ぎから、S-netとDONETの全観測点で潮位変化が観測された。 沖合のS-netとDONETの観測点では最大10数㎝程度(片振幅)で、初動部分よりも後続部分で大きい。 すべての観測点で、初動は潮位の上昇を記録した。 2022-01-16 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 令和4年1月15日13時頃のトンガ諸島付近のフンガ・トンガ-フンガ・ハアパイ火山の大規模噴火に伴う潮位変化について(第2報) 2022-01-16 気象庁本文火山の噴火の概要 噴火発生日時:1月15日13時頃(日本時間) 火山名:フンガ・トンガ-フンガ・ハアパイ火山 噴煙高度:約52,000フィート(約16,000メートル) 津波警報等の発表状況:津波警報・津波注... 2022-01-16 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 南極からの海洋深層水が「国産コバルト資源」を生み出した~南鳥島周辺に広大なマンガンノジュール密集域が形成された原因を特定~ 南鳥島周辺の排他的経済水域(EEZ)内の広範囲に分布するマンガンノジュールが、海洋深層の海流の流入をきっかけに断続的に形成を開始し、広大な密集域へと成長していったことを明らかにしました。X線CT装置(CT)と微小領域蛍光X線分析装置(µXRF)を用いた分析によって、ノジュール内部の微細な三次元層構造を詳細に解析し、成長履歴を解読しました。 2022-01-12 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 令和3年12月の地殻変動 GNSS連続観測網(GEONET)の観測結果から求めた、2021年11月中旬から2021年12月中旬までの1か月間の地殻変動概況は、東北地方を中心に、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。火山周辺では、硫黄島において地殻変動が見られます。 2022-01-12 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 福徳岡ノ場の火山活動について(12 月27 日観測) 福徳岡ノ場の火山活動について(12 月27 日観測)新島:12 月14 日の観測結果と比較し、新島は縮小しており、波浪により陸地が見え隠れしている状況であった。活動:観測中の噴火は認められなかった。変色水:新島の東側から茶褐色の変色水の湧出を認め、同位置から東側約5㎞にかけて黄緑色の変色水の分布を認めた。福徳岡ノ場の東約5㎞付近に長さ約400m弱の軽石と思われる筋状の浮遊物を認めた。 2021-12-29 1702地球物理及び地球化学
1702地球物理及び地球化学 津波が作った磁場から波高がわかる~海底で観測された磁場と津波波高の直接比較~ 2011年に世界で初めて「津波が観測可能な電磁場を伴うこと」を海底観測により実証しました。本研究ではそれをさらに発展させ、津波の波高と海底磁場の同時観測データを用いて、津波とそれが作る磁場の位相と振幅の関係を解明しました。この結果は、磁場が津波に非常に敏感であることを示し、津波の早期警戒法の改善に今後役立つものと考えられます。 2021-12-23 1702地球物理及び地球化学