2025-10-30 運輸安全委員会

<関連情報>
- https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/ship/detail2.php?id=13346
- https://jtsb.mlit.go.jp/ship/rep-acci/2025/MA2025-10-1_2021tk0006.pdf
- https://jtsb.mlit.go.jp/ship/p-pdf/MA2025-10-1-p.pdf
令和3年5月27日23時53分頃、愛媛県今治市梶取ノ鼻沖で、ロールオン・ロールオフ貨物船「白虎」とケミカルタンカー「ULSAN PIONEER」が衝突した。白虎には船長ほか11名が乗船しており、衝突により左舷中央部が破損・沈没、船長と乗組員2名が死亡、5名が負傷した。一方、ULSAN PIONEERは船首部が圧壊したが死傷者はいなかった。事故は、夜間に来島海峡航路西口付近で両船が交差進路で接近した際、白虎(A船)が安芸灘南航路へ向けて左方へ約30度変針したものの、相手船(B船)に操船意図を伝えなかったため、両船が短時間で急接近したことにより発生した。B船では、A船の意図を誤解した航海士が船長の承認なく「Port to Port」で通過を申し出、A船は右転したが、B船は船長の「Hard port」指示により左舵を取ったため、避航行動が一致せず衝突に至った。A船の航海士はレーダーによる試行操船で安全距離(CPA)を誤認し、危険を過小評価していたこと、また船長が在橋しておらず状況判断と交信体制が不十分だったことが要因とされた。さらにB船側でも、通航計画の不適切な変更と指揮移譲の遅れが重なり、相互の見張り・判断が機能しなかったことが事故発生に関与したと考えられる。

 新日本ヘリコプター アエロスパシアルAS332L1(回転翼航空機)の重大インシデント[つり下げ物件が意図せず落下した事態](静岡県浜松市の上空約150m、令和7年7月2日発生)](https://tiisys.com/wp-content/uploads/2025/10/スクリーンショット-2025-10-30-165714-500x362.png)
