電気自動車を活用した基地局電源救済システムの実証実験を開始~AI 配車計画で停電時もスピーディーな給電で安心・安全な通信サービスを提供~

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2024-01-12 株式会社NTTドコモ,日本電信電話株式会社,日本カーソリューションズ株式会社

株式会社 NTT ドコモ( 以下、 ドコモ) と 日本電信電話株式会社(以下、 NTT ) と日本カーソリューションズ株式会社(以下、NCS)の 3 社は、停電を伴う災害対策強化として、電気自動車(以下、EV)を活用した基地局電源救済システムに関する実証実験を 2024 年 1 月 12 日(金)から開始します。

今回の実証実験で利用する基地局電源救済システムは、ドコモが開発する基地局電力の監視制御を担うエネルギー・マネジメント・システム基盤(以下、EMS 基盤)と NTT が研究開発を進める深層強化学習※1 による巡回ルート生成技術で作成する AI 配車計画、NCS がリアルタイムに収集した EV の位置情報や蓄電量、走 行 データ な ど (以下、 EV データ )で構成さ れ ま す 。 停電 し た 基地局 へ 早期 に給 電するため、基地局電源救済システムを使って、場所や蓄電量などが最適な EV を基地局へ派遣し、高効率な電力供給が行われることを 2024 年 1 月 12 日(金)~2024 年 6 月 30 日(日)の期間で検証します。なお NTT は EV100※2に加盟をしており、今回の実証実験はその取り組みの一環として行うものです。

基地局は停電時も基地局が備えるバックアップ用蓄電池を使い、一定時間お客さまに通信サービスを提供しています。長期におよぶ停電時には、発電機を配備するなどの対策を実施しています。今回の実証実験では、今後社用車として普及が見込まれる EV を停電時に有効活用し、停電を伴う災害対策の強化をめざします。

電気自動車を活用した基地局電源救済システムの実証実験を開始~AI 配車計画で停電時もスピーディーな給電で安心・安全な通信サービスを提供~
図.本実証実験の

概要なお、本取り組みは 2024 年 1 月 17 日(水)からドコモが開催する「docomo Open Houseʼ24」へ出展します。
(https://docomo-openhouse24.smktg.jp/public/application/add/32

※1 深層強化学習︓強化学習とディープラーニングを組み合わせた学習方法
※2 EV100︓企業による電気自動車の使用や環境整備促進をめざす国際イニシアティブ NTT は 2018 年に電気通信事業者として世界で初めて加盟

本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
株式会社 NTT ドコモクロステック開発部エネルギー技術開発担当
日本電信電話株式会社情報ネットワーク総合研究所広報担当
日本カーソリューションズ株式会社経営企画部

別紙 1

実証実験の概要

1. 目的
停電した基地局へ早期に給電するため、EV を活用した基地局電源救済システムを利用し、場所や蓄電量などが最適な EV を基地局へ派遣し、高効率な電力供給が行われるかを調査検討することを目的とする。

2. 実験内容
基地局電源救済システムの評価・課題抽出のために、停電を想定して下記の実験を実施する。・千葉県内の広域停電を想定し、基地局情報と EV データに基づいた各 EV の配車計画を作成。配車計画を元に実際に EV を走行させ、AI 配車計画の有効性を検証。・計画された給電時間の間、EV から基地局に電力供給を行うことで、基地局の蓄電池が想定通り充電されるか、EMS 基盤が策定した給電計画の有効性を検証する。

3. 実証実験で活用する技術
本実証実験は、以下の技術を活用し行う。

EMS 基盤
・ 各基地局の蓄電状況を把握し、給電計画を策定
・ EV と基地局の接続後、自動で計画された給電時間の間、高効率な直流給電制御を行う

AI 配車計画
・ 複数 EV が協力して、下記を実現するルートを生成 – 基地局の蓄電量が枯渇する前に基地局に到着 – EV 自身の蓄電池が枯渇する前に充電ステーションに到着
・ 従来のルート生成の課題であった計算時間を深層強化学習の応用により高速化
(参考)https://ntt-dkiku.github.io/rl-evrpeps/

EV データ
・ 各 EV の位置情報、蓄電量、走行データなどの情報を収集
・ 収集したデータの閲覧と提供

4. 実施期間
2024 年 1 月 12 日(金)~2024 年 6 月 30 日(日)

5. 各社の役割
ドコモ
・ 本実証実験の計画策定、全体管理
・ 基地局-EV 間の電力融通技術の提供、及び、EV による走行結果の評価

NTT
・ EV を効率的に巡回させる巡回ルート生成技術、AI 配車計画の提供
・ 巡回ルート生成技術や AI 配車計画の精度や実用性の向上に向けた課題の検討

NCS
・ EV の情報収集と提供
・ EV の情報提供に関する課題の検討


図.実証実験イメージ(EV と基地局を接続し給電している様子)

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