2023-09-15 国土地理院
概要
2023年9月8日(UTC)にモロッコ王国でM6.8(USGS)の地震が発生しました。日本の地球観測衛星「だいち2号」(ALOS-2)に搭載された合成開口レーダー(PALSAR-2)のデータを使用して画像の分析を行いました。得られた結果は以下のとおりです。
- 震央周辺に、最大20cm程度の衛星に近づく変動が見られます。
- 地震波から推定されている、東北東ー西南西走向の北傾斜の逆断層と整合的な変動です。
*画像下部に見られる小規模な変動は、今回の地震とは関係のない変動だと考えられます。
SAR干渉ペア
図 番号 |
観測日 | 観測時間 (UTC) |
衛星 進行 方向 |
電波 照射 方向 |
観測 モード ※1 |
入射角 | 垂直 基線長 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2023-01-05 2023-09-14 |
00:34頃 | 北行 | 右 | F-F (10m) |
41.2° | 64m |
※1 F:高分解能(Fine)
(参考:ALOS-2プロジェクト/PALSAR-2(JAXA))
解析結果
図1.SAR干渉画像結果 [PNG: 1MB]。震央はUSGSによる。断層線はSébrier et al. (2006)より。
図2.解析エリア
解析:国土地理院 原初データ所有:JAXA
本成果は、地震予知連絡会SAR解析ワーキンググループの活動を通して得られたものです。
地震概要
地震発生日時:2023年9月8日22時11分(UTC)2023年9月9日7時11分(JST)
震源位置:31.073°N,8.407°W,深さ18.0km(USGS 2023年9月15日現在)
マグニチュード:M=6.8(USGS 2023年9月15日現在)
分析に使用した人工衛星
日本の地球観測衛星「だいち2号」(ALOS-2)
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室長 宗包 浩志(MUNEKANE Hiroshi)