レオナルド・ダ・ヴィンチの忘れられた実験、それは加速度としての重力を探求することだった(Leonardo da Vinci’s Forgotten Experiments Explored Gravity as a Form of Acceleration)

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カリフォルニア工科大学の技術者たちは、レオナルド・ダ・ヴィンチの重力に関する理解が、完全に正確ではなかったものの、彼の時代より何世紀も先を行っていたことを発見しました。 Engineers from Caltech have discovered that Leonardo da Vinci’s understanding of gravity—though not wholly accurate—was centuries ahead of his time.

2023-02-13 カリフォルニア工科大学(Caltech)

Leonardo's journal

Graphs

◆研究チームは『Leonardo』誌に発表した論文で、ダ・ヴィンチが重力が加速度であることを証明する実験を考案し、さらに約97%の精度で重力定数をモデル化していたことを、彼のノートの1冊から新たに証明した。
◆1452年から1519年まで生きたダ・ヴィンチは、こうした概念の探求において、かなり先を行っていたのである。1604年にガリレオ・ガリレイが「物体の落下距離は時間の2乗に比例する」と理論化し、17世紀末にアイザック・ニュートン卿がそれを発展させて「万有引力の法則」という、物体が互いに引き合う法則を打ち立てたのである。ダ・ヴィンチが直面した最大の難関は、道具の制限であった。例えば、物体が落下する際の時間を正確に計測する手段がなかった。
◆ダ・ヴィンチのノートには、水差しを地面と平行に一直線に動かし、その途中で水か粒状の物質(おそらく砂)を捨てるという実験が書かれている。このメモを見ると、水や砂は一定速度で落ちるのではなく、むしろ加速すること、水差しの影響を受けなくなるため水平方向の加速が止まり、重力によって純粋に下向きに加速することを認識していたことがよくわかる。
◆ピッチャーが一定速度で移動する場合、落下する物質が作る線は垂直なので、三角形は形成されない。ピッチャーが一定の速度で加速すると、落下物の集まりが作る線は、直線だが斜めになり、三角形ができる。そして、ダ・ヴィンチが重要な図で指摘したように、投手の動きを重力が落下物を加速するのと同じ速度で加速すれば、正三角形ができる。このことにガーリブはもともと気づいていて、ダ・ヴィンチは「Equatione di Moti」すなわち「運動の等価性」と注記を付けて強調していた。
◆ダ・ヴィンチは、この加速度を数学的に表現しようとしたのだ。ダ・ヴィンチは、この加速度を数学的に表現しようとしたのだが、これがうまくいかなかったという。研究チームは、ダ・ヴィンチのプロセスを探るために、コンピュータ・モデリングを使って彼の水瓶の実験を行った。その結果、ダ・ヴィンチのミスが判明したのです。
◆「私たちが見たのは、レオナルドがこの問題に取り組んでいたことです。彼は、落下する物体の距離がtの2乗に比例するのではなく、2のt乗(tは時間)に比例するとモデル化していました」とRoh氏は言います。「これは間違っているのですが、後になって、彼はこのような間違った方程式を正しい方法で使っていたことがわかりました」。ダ・ヴィンチのノートには、物体が最大4つの時間間隔で落下する様子が描かれており、この期間では両方のタイプの方程式のグラフが密接に並ぶ。

<関連情報>

レオナルド・ダ・ヴィンチによる加速度としての重力の視覚化 Leonardo da Vinci’s Visualization of Gravity as a Form of Acceleration

Morteza Gharib,Chris Roh,Flavio Noca
Leonardo  Published:November 28 2022
DOI:https://doi.org/10.1162/leon_a_02322

Abstract

Despite limited tools, Leonardo da Vinci displayed ingenious problemsolving. The authors examine a combination of Leonardo’s thought and physical experiments regarding the acceleration of falling objects. Leonardo recorded that if a water-pouring vase moves transversally (sideways), mimicking the trajectory of a vertically falling object, it generates a right (as in orthogonal) triangle with equal leg length, composed of falling material lining up diagonally (forming the hypotenuse) and the vase trajectory forming one of the legs. On the hypotenuse, Leonardo wrote “Equatione di Moti,” or equalization of motions, noting the equivalence of the two orthogonal motions, one effected by gravity and the other prescribed by the experimenter. The authors present an analytical solution using Newtonian mechanics to confirm Leonardo’s “Equivalence principle.”

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