グリーンディーゼルの行方 (Green Diesel for the Road Ahead)

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2021-08-04 アメリカ合衆国・パシフィック・ノースウェスト国立研究所(PNNL)

グリーンディーゼルの行方 (Green Diesel for the Road Ahead)

・ 米国エネルギー省(DOE)の Co-Optimization of Fuels & Engines Initiative(Co-Optima)は、中・大型ディーゼル車からの CO2、NOx やススの排出低減に貢献する、バイオマスを原料としたディーゼル燃料用のブレンドストック上位 13 種類を特定する報告書を発表。
・ Co-Optima は、高効率、低排出エンジンと共に、低価格、スケーラブルでサステナブルなバイオ燃料開発を促進する、PNNL を含む DOE の複数の研究機関、大学および産業による共同研究。
・ 13 種類のブレンドストックには、GHG 排出を最低でも 60%低減し、競争的な価格での製造が可能な炭化水素、エステルおよびエーテルが含まれる。これらのブレンドストックは、排出制御システムの簡素化や運転の低コスト化を促進し、産業や消費者にコスト低減の効果をもたらす可能性が期待できる。
・ 本報告書は、寒冷な気候での利用可能性の向上、優れた燃焼性能の確保、そして GHG やススの排出量の低減を見込むブレンドストックにフォーカスし、マルチシリンダーエンジン試験用の最も有望なブレンドストックの大規模製造に向けた信頼性の高い科学的根拠を提供する。
・ 上位 13 種類のストックブレンドの特定では、まず、スス量の低減とエンジンの操作性の鍵となる燃料特性の目標値の設定に向けたモデリング、小規模な実験と単気筒による試験を実施。燃料特性に含まれる項目は、セタン価、ススの生成傾向、現在のバイオディーゼル燃料利用を制限している寒冷な気候での利用可能性とエネルギー密度。
・ 数千種類のブレンドストックについて計算的・実験的技法により目標値に対するスクリーニングを実施し、性能向上と排出量削減の可能性の高いものを選定。従来型エンジンおよびダクト燃料噴射と呼ばれる新型のエンジンを含む単気筒エンジンの試験を実施し、NOxとススを低減する個別の分子の可能性を調査した。
・ 次に、最も有望なブレンドストックについて技術経済評価とライフサイクルアセスメントを実施し、市場ポテンシャル、スケーラビリティーおよびサステナビリティーを評価した。
・ 本研究は、DOE の自動車技術局(VTO)およびバイオエネルギー技術局(BETO が提供する資金により実施した。
URL: https://www.pnnl.gov/news-media/green-diesel-road-ahead

<NEDO海外技術情報より>

(関連情報)

Co-Optima Initiative Technical Report (フルテキスト)
Top 13 Blendstocks Derived from Biomass for Mixing-Controlled Compression-Ignition (Diesel)
Engines: Bioblendstocks with Potential for Decreased Emissions and Improved Operability
URL: https://www.osti.gov/servlets/purl/1806564/

詳しい資料は≫

Abstract

Reducing the impacts of medium- and heavy-duty (MD/HD) ground transportation can be enabled by fuel-engine combinations that use lower compression ignition liquid fuels and reduce criteria pollutant emissions. Fuels and blendstocks combined with advanced engine technologies could reduce the cost of ownership and the emission of pollutants, including soot, nitrogen oxides (NOx) and greenhouse gases (GHGs), from MD/HD vehicles. This report describes the evaluation and screening of MD/HD mixing-controlled compression ignition (MCCI) biofuel candidates for further development and commercialization. The report is aimed at 1) biofuel researchers looking to better understand options to reduce criteria pollutant and GHG emissions while maintaining efficiency and meeting requirements for engine operability and 2) engine researchers who want to evaluate biofuels that meet diesel fuel properties for their impact on conventional and advanced diesel combustion strategies.

0503燃料及び潤滑油
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