ナノ秒レーザーパルス照射によってジアリールエテンナノ粒子の光異性化反応が増幅する!

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2020-09-25 愛媛大学

ポイント

  • 光誘起開環反応を示すジアリールエテンのナノ粒子に、ナノ秒パルスレーザーを1発照射すると、閉環体から開環体への反応量が最大で80倍、増大することを見出した。
  • ナノ粒子中でのみ起こる反応量の増大メカニズムが、ナノスケールでの光熱変換過程と光化学反応がカップルした光協同効果であることがわかった。
  • レーザー光と有機固体が織りなす新たな光エネルギー変換手法として期待できる。
  • 王立化学会の化学に関する幅広い分野の研究報告(年間100件)が掲載されるChemical Communicationsに選ばれ、そのイメージ図が裏表紙に採択された。

概要

愛媛大学の石橋千英講師、朝日剛教授らの研究グループは、光照射によって可逆的異性化反応を示すジアリールエテンのナノ粒子にナノ秒パルスレーザーを照射すると、その光異性化反応が溶液系と比較して最大で80倍高効率に起こることを見出しました。この増幅メカニズムとして、1つのナノ粒子中で、ナノスケール(ナノ秒時間&ナノメートルスケール)での光熱変換過程と光化学反応との協同効果を提案しています。このようなナノ秒パルスレーザーによる光反応の増幅現象は世界的に例がなく、その概念は新たな光エネルギー利用法として期待できます。

詳しい資料は≫

1700応用理学一般1701物理及び化学
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