研究データを含めた幅広い研究リソースの統合検索を実現 ~「CiNii Research プレ版」を先行公開~

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2020-11-06 国立情報学研究所

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NIIエヌアイアイ、所長:喜連川 優、東京都千代田区)のオープンサイエンス基盤研究センター(RCOSアールコス、センター長:NIIコンテンツ科学研究系教授 山地 一禎)は、幅広い分野の研究リソースを検索できる統合基盤を開発し、「CiNiiサイニィ Researchリサーチ プレ版(リンク:https://cir.nii.ac.jp/)」を先行公開しました(図1)。このサービスでは、大学や研究機関が機関リポジトリから公開している研究データや、学術論文、書誌情報、研究プロジェクト情報などの「研究リソース」を横断的に検索することができます。内部データはDOI等の識別子を介して情報学的な手法で統合されており、利用者は多様なリソースに素早くシームレスにアクセスできるようになっています。

CiNii Research プレ版
https://cir.nii.ac.jp/
2020年11月6日(金)10時公開

研究データを含めた幅広い研究リソースの統合検索を実現 ~「CiNii Research プレ版」を先行公開~

図1 このサービスでは、多様な研究データやプロジェクト情報、論文、書誌情報を一括検索することができ、関連するリソースへ迅速にアクセスすることができる。


先行公開する「プレ版」では、メインコンテンツとなる2000万件以上の研究リソース(*1)に、シンプルなインターフェースから直感的にアクセスできる「イージーアクセス」を実現しています(図2)。また、本サービスにおける検索データの単位である「エンティティ(*2)」ごとに関連する研究リソースが結びついているため、研究情報を芋づる式に収集できる「ディープサーチ」を行うことができます。さらに、オープン化やその利活用が近年進んでいる研究データを、研究分野にとらわれずに探索することができるため、データ駆動型科学や学際領域の研究への貢献が期待されます。研究情報を探索する研究者、書誌や学術情報を扱う図書館員、学術調査を行う組織の担当者など、多くの方に利用いただけるサービスを目指しています。

本サービスは本番公開へ向けて現在も開発中であり、実運用へ向けた動作確認を兼ねた先行公開となっています。さらなる機能追加やデータの追加、内部情報の高度化を実施し、来年以降に本番公開を予定しています。

nii_newsrelease_20201106_image2.png

図2 CiNii Researchの検索結果の例

山地 一禎 NIIオープンサイエンス基盤研究センター長からのコメント:

「本サービスは、国立情報学研究所が提供する研究データプラットフォーム、NII Research Data Cloud(NII RDC)(*3)の一翼を担う「検索基盤」です。NII RDCが提供する機能は、進化を続けます。今回のプレ版の公開により、検索基盤に関しても、開発と運用を効率よく循環させる土台ができました。研究データを取り巻く環境は、常に変化しています。利用者の皆さまは、どんな「ディープサーチ」を体験したいでしょうか? 皆さまの声を新しい開発に反映し、CiNiiがより身近で不可欠なサービスになれるように、チーム一丸となって取り組んで参ります。」


(*1) 1000万件以上の書誌情報、900万件以上の論文情報に加え、プロジェクト情報や研究データを含む。

(*2) エンティティ(entity):データベースや情報を構成する要素の一つ。関係性(relationship)を介してリンクされる概念の一つ一つを示す。一般的なデータベースでは関係性でのリンクがない「エントリ(entry)」の単位で情報が表示されるが、CiNii Researchでは独自の方法でデータを分解・再構成しエンティティを作成している。

(*3) NII RDC(NII Research Data Cloud):NIIが提供する学術研究活動の過程で生成される研究データや関連の資料を管理・公開・検索するための情報インフラ。それぞれに独立した、管理基盤(GakuNin RDM)、公開基盤(WEKO3)、検索基盤(CiNii Research)から構成されている。

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