バクテリアと闘うグラフェンマスク

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(Graphene face masks that battle bacteria)

2020/9/8 中華人民共和国・香港城市大学(CityU)

バクテリアと闘うグラフェンマスク

・ CityU が、レーザー誘起グラフェン(LIG)を利用した抗菌性医療用マスクを開発。
・ 商用の CO2 赤外線レーザーシステムを用いた市販のポリアミドフィルムやバイオマテリアルでの 3D多孔質グラフェンの直接生成方法を過去の研究で開発。これを活用し、グラフェンマスクを迅速・容易に作製する。
・ LIG 材料の抗ウィルス機能にも着目。初期試験では、5 分で 90%超の、10 分で 100%のコロナウィルスの不活化を確認した。
・ 従来的なグラフェン作製方法は主に化学蒸着(CVD)や水熱合成だが、両手法とも形状の制御が困難で、冗長な合成経路、高温度や高コストを要する。
・ 今回、周囲条件下で標準的なレーザーシステムを利用した、グラフェン生成と多孔質構造形状へのパターニングをワンステップに纏めた手法により時間とコストを節約。レーザー出力の調整で孔のサイズを変えることで、楽に呼吸できるマスクを製造する。
・ 製造工程の合理化は容易なことから、マスク価格は医療用マスクと N95 マスクの中間程度と想定。セルロースや紙等、炭素を含むほとんどの材料を使用できるため、バイオマスの利用も可能。原料調達の課題の解決にも貢献するグリーンな技術と考える。
・ LIG 材料は、抗菌性医療用デバイス等、幅広いアプリケーションが可能。最適化した構造のプロトタイプマスクの作製が完了しているため、認可試験後すぐの販売を期待。
・ 今後は抗ウィルスの効率性の評価とマスクの再利用化の研究を実施する。
URL: https://www.cityu.edu.hk/media/news/2020/09/08/graphene-face-masks-battle-bacteria

<NEDO海外技術情報より>

(関連情報)

ACS Nano 掲載論文(アブストラクトのみ:全文は有料)
Self-Reporting and Photothermally Enhanced Rapid Bacterial Killing on a Laser-Induced Graphene
Mask
URL: https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsnano.0c05330

Abstract

Wearing face masks has been widely recommended to contain respiratory virus diseases, yet the improper use of masks poses a threat of jeopardizing the protection effect. We here identified the bacteria viability on common face masks and found that the majority of bacteria (90%) remain alive after 8 h. Using laser-induced graphene (LIG), the inhibition rate improves to ∼81%. Combined with the photothermal effect, 99.998% bacterial killing efficiency could be attained within 10 min. For aerosolized bacteria, LIG also showed superior antibacterial capacity. The LIG can be converted from a diversity of carbon precursors including biomaterials, which eases the supply stress and environmental pressure amid an outbreak. In addition, self-reporting of mask conditions is feasible using the moisture-induced electricity from gradient graphene. Our results improve the safe use of masks and benefit the environment.

0504高分子製品
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