2026-03-06 沖縄科学技術大学院大学(OIST)
沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究チームは、動物福祉の向上と養殖生産性の改善を両立する自動化型の水生生物養殖システムを開発した。従来の養殖では、ふ化直後の幼生期に病気やストレスによる高い死亡率が生産性の大きな課題となっていた。本システムは、光に引き寄せられる走光性と穏やかな水流を利用して、イカやタコなどの頭足類を含む水生生物を人手で触れることなく安全に移送・管理できる点が特徴である。さらにIoTセンサーにより水温、塩分、酸素量などの環境条件をリアルタイムで監視し、AIを組み合わせることで個体数カウント、サイズ選別、行動監視、健康評価を自動化する。これによりストレス低減と初期生存率の向上が期待され、初期生存率が15~25%改善すれば養殖全体の生産量を大きく増やせる可能性がある。持続可能な水産養殖技術としての応用が期待されている。

携帯型で、完全に遠隔操作が可能な卵のふ化器の試作機。ふ化した個体を自動的に記録・選別すると同時に、現場および遠隔地のオペレーターに通知する機能を備えている。© Andrew Scott/OIST
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