冷媒漏れを即時検知する新型センサーを開発(New Sensor Targets Refrigerant Leaks in HVAC Systems)

2025-12-10 パシフィック・ノースウェスト国立研究所 (PNNL)

米国エネルギー省所属のパシフィック・ノースウェスト国立研究所(PNNL)の研究チームは、冷媒リークを高感度かつリアルタイムで検出できる新しいセンサー技術を開発した。従来の冷媒漏れ検知器は検出速度や感度に限界があり、HVAC(空調暖房換気)システムなどからの冷媒ガス放出を見逃すことが問題となっていた。新センサーは、冷媒分子の特定の光吸収特性を利用した分光検出を基盤にしており、低濃度でも即時に漏れを捉えることが可能である。これにより、冷媒漏れによる温室効果ガス排出の低減や、エネルギー効率の向上、設備の早期異常発見・保守改善が期待される。また、冷媒は多くの場合フルオロカーボン系の高GWP物質であるため、環境負荷低減という点でも意義が大きい。研究チームは本技術をHVACシステムだけでなく、冷凍輸送や産業用冷却設備など幅広い用途への展開を見据えており、スマートビルディングや産業インフラの省エネルギー化・脱炭素化に寄与するものと期待している。

冷媒漏れを即時検知する新型センサーを開発(New Sensor Targets Refrigerant Leaks in HVAC Systems)
A new patent-pending technology can quickly identify refrigerant leakage in heating, cooling, and refrigeration systems.(Photo: Pacific Northwest National Laboratory)

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