宇宙観測機輸送に革新をもたらすNEGポンプ技術の開発

2025-10-02 東京大学

入江工研と東京大学の研究チームは、宇宙観測機輸送に革新をもたらす新型NEG(非蒸発型ゲッター)ポンプ技術を開発した。従来の観測機輸送容器は水分放出により検出器性能が打ち上げ後に低下し、電源を切らずにポンプを稼働させ続ける必要があり、費用や搭載機会に制約があった。研究チームは入江工研のNEGLAZE®を改良し、無酸素Pd/Ti蒸着NEG膜を用いて350℃で加熱することで水分を排気できることを実証。ICF70フランジ実験では250時間後も1.0×10⁻³Paの真空を維持した。NEGLAZEは軽量・堅牢で電源不要のため、打ち上げ衝撃や熱サイクルにも耐え、宇宙探査機搭載観測器の長期性能維持を可能にする。成果は日本加速器学会年会で発表され、惑星科学や深宇宙探査の進展が期待される。

宇宙観測機輸送に革新をもたらすNEGポンプ技術の開発
図3 今回の検討に使用したフランジ

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0301機体システム
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