「南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)第36回 年次会合」の結果について 平成29年10月30日 水産庁
平成29年10月16日(月曜日)から10月27日(金曜日)まで、ホバート(豪州)において、「南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR) 第36回 年次会合」が開催され、メロとオキアミの保存管理措置が決定されました。また、海洋保護区(MPA)について協議が行われ、東南極海におけるMPAの設置について引き続き協議されることとなりました。
1.南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)について
「南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR*1)」は、南極の海洋生物資源の保存管理のために1982年に設立された地域漁業管理機関で、現在、我が国を含む24か国とEUが加盟しています。年1回開催される年次会合において、メロ、オキアミ等の保存管理措置を決定しています。
なお、本条約水域において、我が国底はえ縄漁船1隻がメロを対象として操業しています。
*1 CCAMLR:Commission for the Conservation of Antarctic Marine Living Resources
2.開催日程及び場所
日程: 平成29年10月16日(月曜日)~10月27日(金曜日)
場所: ホバート(豪州)
3.参加国・地域
日本、豪州、チリ、アルゼンチン、フランス、ドイツ、ニュージーランド、南アフリカ、英国、米国、ノルウェー、ベルギー、ポーランド、韓国、スペイン、ロシア、スウェーデン、イタリア、インド、ウクライナ、ウルグアイ、ナミビア、中国、EU
4.我が国出席者
森下 丈二(もりした じょうじ)東京海洋大学 教授(我が国代表)ほか、水産庁、外務省、国立研究開発法人 水産研究・教育機構、国立極地研究所及び関係業界の関係者
5.結果概要
(1) 2018年漁期(2017年12月-2018年11月)のメロ、オキアミの保存管理措置
(ア)メロ
メロの総漁獲可能量(TAC *2)が11,146トン(前年漁期: 10,838トン)と決定されました。我が国漁船の操業が認められた海域のTACは、合計で4,339トン(前年: 3,979トン)となりました。
また、現在閉鎖(操業禁止)されている海域において、メロ資源状況の調査を行うことを目的とする我が国の調査計画が昨年に引き続き認められました。
*2 TAC: Total Allowable Catch
(イ)オキアミ
オキアミのTACが869.5万トン(前年漁期同)と決定されました。(我が国漁船の操業はありません)
(2) 海洋保護区(MPA*3)の設置
東南極海における海洋保護区(MPA)の設置提案について協議が行われましたが、合意に至らなかったため、引き続き協議することとなりました。
*3 MPA:Marine Protected Area
(3) 次回年次会合
次回年次会合は、平成30年(2018年)10月にホバート(豪州)で開催予定です。
6.その他
平成29年10月13日付けプレスリリース「南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR) 第36回 年次会合」の開催について
http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kokusai/171013_23.html