2025-11-25 フィンランド技術研究センター(VTT)
フィンランドVTTは、メタレンズを用いた次世代の小型光学デバイスにより、将来の化学物質識別がより迅速かつ省エネルギーで可能になる技術を開発している。メタレンズはナノ構造によって光を制御する超薄型レンズで、従来の光学系を大幅に小型化できる。本研究では、分光分析装置をポケットサイズまで縮小できる可能性が示され、医療診断、食品・環境モニタリング、産業プロセス管理など、多分野での応用が期待される。特に赤外およびテラヘルツ領域の光学素子をメタレンズで置き換えることで、これまで大型装置が必要だった物質識別を小型デバイスで実現可能にする。研究チームは、モバイル端末やIoT機器に搭載できるレベルの光学チップ開発を進めており、将来的には誰もが携帯端末で高度な分光センシングを行える社会の実現を目指している。

ILLUSTRATION: (a) Conceptual illustration of an optical metasurface; (b) Scanning electron microscope (SEM) image of a metasurface fabricated at Tampere University by Linzhi Yu.
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