1662年日向灘地震(外所地震)の新たな地震像~日下姓安井系図に残された地震の記述から~

2025-10-31 宮崎公立大学

宮崎公立大学の山下裕亮准教授と産業技術総合研究所の伊尾木圭衣主任研究員は、江戸時代の儒学者・安井息軒の一族が残した「日下姓安井系図」に記された記述を分析し、1662年日向灘地震(外所地震)の新たな地震像を提案した。史料から、当時の地震は前震活動を伴っていた可能性があり、津波を恐れた住民が本震前に避難していたことが被害の軽減につながったと推定。これは事前避難の効果を示す歴史的事例として注目される。また、近代以降の地震活動データと照らし合わせることで、地震発生過程の再評価にも貢献する。地域史料の再発掘により、地震防災意識の啓発にも資する成果である。研究成果は『地震 第2輯』に掲載。

1662年日向灘地震(外所地震)の新たな地震像~日下姓安井系図に残された地震の記述から~
安井息軒記念館所蔵「⽇下姓安井系図」
安井朝恒の記述部分の最後 4 ⾏分が、朝恒の妻の出⽣に関する記述となっており、この中で 1662 年⽇ 向灘地震(外所地震)に関する記述が含まれている

<関連情報>

日下姓安井系図の記述から読み解く1662年日向灘地震(外所地震)の新たな地震像

山下 裕亮, 伊尾木 圭衣
地震 第2輯  発行日: 2025/08/29
DOI:https://doi.org/10.4294/zisin.2024-24S

1702地球物理及び地球化学
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