2025-08-22 中山大学(SYSU)
中山大学の研究チームは、米国の月着陸機「Blue Ghost」が3月に月面へ設置した最新のレーザー反射鏡「NGLR-1」からの信号を捉え、月面レーザー測距に成功した。これにより中国はフランス、ドイツ、米国に続き4番目の達成国となった。8月13日午前0時37分、天琴レーザー測距ステーションの西達准教授と武賢林准教授率いるチームが初回観測で17回の測定に成功。天候で中断後、午前5時39分に再開し、さらに38回の測定を実施して結果を確証した。
中国はすでに2019年、アポロ計画などで設置された従来の反射鏡からの測距に成功していたが、新世代装置の検出は今回が初めてである。今回の成果は、重力波観測を目指す「天琴プロジェクト」の重要な節目でもある。同計画は2014年に羅軍教授が提唱し、2030年代に地球周回軌道上に3基の衛星を配置して干渉計を形成、重力波を検出することを目指している。今回の実証は、その精密観測技術の信頼性を高めるものと位置づけられる。

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