重い星の誕生のようす,また一歩解明!
過去40年にわたって野辺山45m電波望遠鏡と野辺山ミリ波干渉計を使い、銀河系内の大質量星形成領域W49Aの分子雲衝突と大質量星形成の関係を研究してきました。野辺山ミリ波干渉計の観測から、W49Aの中心部にあるW49Nでは、分子雲どうしの衝突によって太陽の約10,000倍の質量をもつ不安定なガス塊が多数形成された結果、たくさんの大質量星が一気に形成されていることがわかりました。さらにアルマ望遠鏡によるこのガス塊のひとつW49N MCN-aの詳細な観測データからは、重たく、暖かく、厚みのある円盤を通して、重い星が周囲のガスをかき集めながら形成されていくようすが明らかになりました。