世界初、通信状況に応じた光伝送レイヤの自動制御により、短時間で光波長パスを経路切替・追加する技術の実証に成功～激甚災害時、10分以内でトラヒック迂回が可能に～

国立情報学研究所（NII）、NTT、NTT東日本は、激甚災害時の通信維持を想定し、通信状況に応じて光伝送レイヤを自動設計・自動制御することで、波長変換を含む光波長パスの経路切替やオンデマンド追加を短時間で行う技術を世界で初めて実証した。NIIのIPコントローラとNTTのAPNコントローラが連携し、迂回に最適な光信号レート・波長・伝送方式を自動評価して設定することで、機器追加や波長リソースの事前確保なしに復旧を実現。3データセンタを結ぶ実験では、障害を模擬して200Gbpsから100Gbpsへレート変更した迂回経路を自動設定し、さらに波長変換を用いた100Gbpsパスを追加して全トラヒックを10分以内に回復した。増速ユースケースでも、100Gbpsパス追加とトラヒック分散制御を自動化し帯域拡張を確認。災害時の迅速迂回と高信頼な学術・産業通信基盤の実現に貢献すると期待される。