2025-11-17 株式会社東芝
東芝は、自社のリチウムイオン二次電池 SCiB™ を用い、従来比約3倍(約300kW)の高出力で充放電できる鉄道車両向けハイパワーバッテリモジュールを開発した。高電圧下での絶縁性能を大幅に強化し、国内直流電化区間の90%以上を占める直流1500V架線へ直接接続できるようにしたことで、より広範囲で回生エネルギーを効率的に蓄電可能になった。また、新しいアルミ底板構造により高電圧絶縁と放熱性能を両立し、高出力時のセル発熱を抑制する。採用されたSCiB™「20Ah-HPセル」は内部抵抗が小さく、損失・発熱が少ないため、加速アシストや停電時の退避運転にも活用できる。これにより、従来は熱として浪費されていた回生エネルギーを効果的に利用し、鉄道運行の省エネ化とCO₂排出量削減、カーボンニュートラルに貢献する。装置小型化による車両の軽量化効果も期待される。

図:ハイパワーバッテリモジュール適用 システムイメージ
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