2022-02

計算機上で収集したデータの機械学習による不斉触媒設計~有機合成DX化の基盤技術構築に向けて~ 0500化学一般

計算機上で収集したデータの機械学習による不斉触媒設計~有機合成DX化の基盤技術構築に向けて~

遷移状態計算と機械学習を併用して、「エナンチオ選択性」が向上する不斉触媒を計算機上で設計することに成功しました。
縺(もつ)れ結晶に起因した「超伝導反強磁性」状態を発見 1701物理及び化学

縺(もつ)れ結晶に起因した「超伝導反強磁性」状態を発見

局所的に空間反転対称性が破れた結晶に起因した超伝導相内部で実現する特殊な反強磁性状態を発見しました。
三陸海岸北部において1611年慶長奥州地震津波の物的証拠を発見 1702地球物理及び地球化学

三陸海岸北部において1611年慶長奥州地震津波の物的証拠を発見

津波堆積物を含む地層を垂直方向に連続してミリ間隔の高密度で年代測定を行うことで、年代的に地層の欠損がないことを確認する手法を新たに開発し、抜け落ちのない津波の履歴を復元した。三陸海岸北部(岩手県野田村)から地層を採取し、1611年慶長奥州津波由来の堆積物を発見した。一方で、同地層には1454年享徳津波による堆積物は含まれないことも確認した。この結果は、1454年に享徳津波が三陸海岸北部を襲った可能性を否定するものである。
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カンキツの高品質果実安定生産技術シールディング・マルチ栽培(NARO S.マルチ)標準作業手順書 1204農業及び蚕糸

カンキツの高品質果実安定生産技術シールディング・マルチ栽培(NARO S.マルチ)標準作業手順書

甘くて美味しいカンキツ(温州ミカンなど)を安定して生産できるシールディング・マルチ栽培(NARO S.マルチ)を開発しました。NARO S.マルチは、専用のNARO S.シートを園内に埋設したうえで、シートマルチ栽培を行う技術です。NARO S.マルチは、温暖化に対応した技術で大規模化にも適しています。また、低コストで、園地の排水設計ができていれば既存園でもすぐに導入可能です。
火星コア中で液体金属が分離する 〜火星磁場の消失と海の蒸発の原因解明へ〜 1702地球物理及び地球化学

火星コア中で液体金属が分離する 〜火星磁場の消失と海の蒸発の原因解明へ〜

超高圧高温発生技術と、大型放射光施設SPring-8の放射光X線を用いた実験の組み合わせにより、火星や地球コアに相当する高圧高温の条件下で、硫黄と水素を含んだ鉄合金の融解実験に成功しました。火星コア中で鉄-硫黄-水素合金は、硫黄に富む液体と水素に富む液体の2つに(水と油のように)分離することが明らかになりました。
地球温暖化で赤い雪が広がる?~微生物が引き起こす赤雪現象を、地球まるごとシミュレーション~ 1900環境一般

地球温暖化で赤い雪が広がる?~微生物が引き起こす赤雪現象を、地球まるごとシミュレーション~

低温で育つ藻類が繁殖して雪の表面が赤くなる「赤雪」が各地で起きており、積雪や氷河の融解を加速させると問題視されている。世界各地の赤雪の発生を予測する数値シミュレーションに世界で初めて成功した。赤雪の発生は、主に降雪頻度と融雪期間に依存することが分かった。また、地球温暖化によって赤雪の発生時期が早まり、発生地域が広がる可能性が示唆された。
金属硫化物を用いた二酸化炭素還元電極触媒の設計指針を提示 0501セラミックス及び無機化学製品

金属硫化物を用いた二酸化炭素還元電極触媒の設計指針を提示

金属硫化物は、二酸化炭素還元におけるスケーリング則を打破しうる触媒材料として期待されている。その設計の指針を得るため、金属硫化物を用いた二酸化炭素還元で活性を決める物性を解明すべく、還元活性度と金属硫化物の結晶構造的パラメータおよび電子的パラメータとの重回帰分析を実施。一酸化炭素生成においては金属硫化物の結合長などの構造的な要因が、ギ酸生成においては金属の電気陰性度などの電子的な要因が活性を決めていることを解明した。
非破壊でリチウムイオン二次電池の充電能力劣化の2次元定量分析に成功 0405電気設備

非破壊でリチウムイオン二次電池の充電能力劣化の2次元定量分析に成功

新品と劣化品のリチウムイオン二次電池(LIB)に対する中性子線の透過スペクトル解析による結晶構造イメージング(ブラッグエッジイメージング)計測に新たに開発した解析手法を適用することで、非破壊で電池電極の劣化を可視化し、結晶相の種類と密度の定量に成功した。
電子の強いスピン軌道相互作用がもたらす量子干渉によりフラットバンドが実現 1701物理及び化学

電子の強いスピン軌道相互作用がもたらす量子干渉によりフラットバンドが実現

遷移金属酸化物CsW2O6の理論モデルで、タングステン原子由来の強いスピン軌道相互作用によって、フラットなエネルギーバンドが現れることを発見した。電子がスピン軌道相互作用によってスピンの向きを回転させながら伝搬して量子干渉を起こすという新しいフラットバンドの発現機構を、数学的に厳密に明らかにした。
方位磁石の指す北は動き続けています~日本の地磁気分布を表した図を5年ぶりに更新~ 1702地球物理及び地球化学

方位磁石の指す北は動き続けています~日本の地磁気分布を表した図を5年ぶりに更新~

「地磁気値(予測値)計算サイト」(2020年4月6日公開) で使用する地磁気時空間モデルを「地磁気時空間モデルVer.2021」に更新しました。「地磁気値(予測値)計算サイト」では、磁気図2020.0年値(2020年1月1日時点の地磁気の値)以降に時間変化する地磁気の値を「予測値」として計算できます。
ナノ結晶を電子の通り道とする酸化シリコン保護膜を実現~次世代シリコン系太陽電池の開発に期待~ 0405電気設備

ナノ結晶を電子の通り道とする酸化シリコン保護膜を実現~次世代シリコン系太陽電池の開発に期待~

シリコンナノ結晶により導電性を向上させた酸化シリコン保護膜を新たに開発しました。シリコン系太陽電池の長期信頼性向上や、異種材料を積層した高性能な次世代シリコン系太陽電池の開発などの貢献に期待できます。
スパースモデリングに基づく磁区パターンの位相回復アルゴリズムを開発~シングルショット計測での活躍が期待~ 1700応用理学一般

スパースモデリングに基づく磁区パターンの位相回復アルゴリズムを開発~シングルショット計測での活躍が期待~

磁区構造に含まれるミクロな磁石の多くは隣り合った磁石と同じ強さで同じ方向を向いている、という性質をスパースモデリングによって取り入れた位相回復アルゴリズムを開発し、本手法がノイズや欠損を含むデータの解析に有効であることを明らかにしました。
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