2025-12-05 スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)
スイスのÉcole Polytechnique Fédérale de Lausanne(EPFL)のスピンオフ企業DeltaSparkは、工場などから排出されるCO₂を短時間で安定した鉱物に変換し、加えて「クリーンな水素(H₂)」も同時に生成するターンキー型のシステムを開発した。システムは標準的な海上コンテナ大で収まり、既存の排出源のそばに設置可能。従来の炭素回収技術が抱えていた「高コスト」「設置の手間」「多くのエネルギー消費」といったハードルを克服し、ほぼ室温で急速にCO₂を鉱物化できる。また、生成される炭酸塩鉱物は建築資材などに転用可能であり、水素もエネルギー源として活用できるため、排出の削減だけでなく副産物でコスト回収が見込める。スイスでは炭素排出あたりの課税が高いため、複数の企業から関心が寄せられており、既にプロトタイプ開発資金も得ている。

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