2025-10-21 フランス国立科学研究センター（CNRS）
Web要約 の発言：
欧州南天天文台（ESO）のVISTA望遠鏡に搭載された多天体分光装置「4MOST」が、初めての観測（first light）に成功した。4MOSTは最大2,436個の天体の光を同時に分光観測できる世界最大級の装置で、15年間にわたり南天の数千万個の星や銀河の化学組成・運動・距離を解析する計画。視野は月の5倍で、広範囲を高速でマッピング可能。特にフランスのCNRS研究陣が開発した2台の低分散分光器（370〜950nm）は装置の中核を担う。初観測では彫刻家座銀河（NGC253）や球状星団NGC288などのスペクトルを取得し、銀河進化・暗黒物質・暗黒エネルギー研究に向けた観測能力を実証した。700人超の国際研究者が参加し、今後25の科学プログラムが進行予定。4MOSTは宇宙の構造と歴史を高精度に描き出す画期的な天文分光プロジェクトである。
Figure 1: The Visible and Infrared Survey Telescope for Astronomy (VISTA) on which the 4MOST instrument is mounted. Image: Allar Saviauk / AIP
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