2025-06-26 運輸安全委員会
概要
オールニッポンヘリコプター株式会社所属ユーロコプター式EC135T2型JA37NHは、令和5年3月2日(木)、岡山空港のNo.1スポット付近に接地する際、機体姿勢が不安定となり、右に旋転しながら強めに接地し機体を損傷した。
同機には、機長ほか同乗者2名計3名が搭乗していたが、同乗者1名が軽傷を負った。
原因
本事故は、同機が着陸のために接地した際、ピッチ姿勢が不安定となって浮揚し、浮揚後に急激な右旋転となり、右に旋転しながら強めに接地したため、機体を損傷したものと認められる。
同機が浮揚したことについては、乱気流の影響でピッチ姿勢が不安定となったことに伴う慣性力から機長の上半身が前後に振れ、A-PC(コレクティブ・バウンズ)が誘発されたことにより起きた可能性が考えられる。
同機が急激な右旋転となったことについては、同機がLTE(テールローターの効果喪失)に入った可能性、又はCPの引き上げによる右旋転開始時に意図せずに右ペダルが踏み込まれた可能性が考えられるが、これを明らかにすることはできなかった。
<関連情報>
- https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/detail.php?id=2349
- https://jtsb.mlit.go.jp/aircraft/rep-acci/AA2025-5-2-JA37NH.pdf