2023-02-20 農研機構
ポイント
・農研機構は「ダイズへの適期灌水を実現するための『灌水支援システム』Webシステム開発者向け標準作業手順書」を本日ウェブサイトで公開しました。本手順書は、Webシステム開発者向けに「灌水支援システム」Web-API1)の利用方法を詳しく解説したものです。
・この手順書を参照することで、ダイズの適期灌水を支援し乾燥ストレスを防ぐ「灌水支援システム」を、容易にウェブサイトやアプリ等のサービス上へ実装できます。
・「灌水支援システム」のさらなる普及拡大により、乾燥ストレスの「見える化」と適期灌水によるダイズの収量増が期待されます。
概要
2月20日、農研機構は「ダイズへの適期灌水を実現するための『灌水支援システム』Webシステム開発者向け標準作業手順書」を公開しました。「灌水支援システム」は、ダイズが乾燥ストレスを被る時期を推定し、アラートを発出するWebシステム (https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/tarc/154332.html)です。このシステムによりダイズ作での灌水適期をだれでも簡単に判断でき、アラートに従って適切に灌水することで収量向上も見込めます。
本手順書では、企業等のWebシステム開発者向けに「灌水支援システム」のWeb-APIの利用方法を詳しく解説しています。手順書にある表記法に従ったテキストをWeb-APIに送ることで、ダイズの乾燥ストレスの推定値が容易に得られます。また、本手順書にはユーザーインターフェースの構築やシステムを使った灌水方法に関する情報も書かれています。これらによりダイズ栽培の経験がないWebシステム開発者でも「灌水支援システム」のサービスを容易にWeb上に実装できます。
本手順書の公開をきっかけとして、「灌水支援システム」を実装するWebシステムの開発が進み、農業者等が活用することによりダイズの乾燥ストレスの「見える化」と適期灌水によるダイズの収量増へつながることが期待されます。
【標準作業手順書掲載URL】ダイズへの適期灌水を実現するための『灌水支援システム』Webシステム開発者向け
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/naro/sop/156514.html
用語解説
1) Web-API(Web Application Programming Interface)
HTTPを用いてネットワーク経由で異なるアプリケーションをつなぐためのインターフェース。Web-APIを利用することで、民間業者などが、大豆灌水支援システムを使うための独自のサービスを容易に生産者等に提供できるようになります。
問い合わせ先など
研究推進責任者: 農研機構東北農業研究センター 所長 川口 健太郎
研究担当者: 同 水田輪作研究領域 主席研究員 髙橋 智紀
広報担当者: 同 広報チーム長 櫻 玲子