AI でドローンをスムーズに着陸させる『Neural Lander』

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2019/5/23アメリカ合衆国・カリフォルニア工科大学 (Caltech)

『Neural Lander』(”Neural Lander” Uses AI to Land Drones Smoothly)

・ Caltech の CAST(Center for Autonomous Systems and Technologies)が、ドローンの飛行位置と速度を追跡し、その着陸軌道と回転速度を変更して可能な限りスムーズに着陸させる、ディープ・ニューラル・ネットワーク(DNN)を利用した制御システム、『Neural Lander』を開発。
・ 同システムにより、スムーズで安全・迅速なドローンの飛行支援と、特に予測できない突風への対処や、迅速な着陸によるエネルギー使用量の低減が期待できる。
・ 2018 年に設立された CAST は、Caltech EAS(Division of Engineering and Applied Sciences)と GPS(Division of Geological and Planetary Sciences)および NASA JPL(ジェット推進研究所)の研究員から構成され、ドローン技術、自律探査や生体模倣システムを推進すると同時に次世代自律システムを開発している。
・ 脳のような生体システムに着想を得た AI システムの DNN は、自律的な学習能力を有するため、繰り返し作業に適する。ドローンによる DNN の誘導に沿ったスムーズな飛行を確実にするため、スペクトル・ノーマライゼーションとして知られる技術を採用。同技術は、インプットや条件の変化による予測の大幅な変化を回避できるよう、DNN のアウトプットを調整する。
・ 3D 空間における理想的な軌道とのずれを調べ、ドローンの着陸精度を測定するため、地表からの乱気流による影響が大きく異なる 3 種類の試験(垂直着陸、弓状着陸、テーブルの端のような不安定な表面をかすめる飛行)を、あらゆる風況をシミュレートできる CAST の飛行場施設で実施した。・ 試験の結果、新システムでは垂直方向でのエラーを 100%低減して着陸を制御し、横滑りを最大で 90%低減。従来のフライトコントローラーで頻繁に起こる、地上から 10~15cm の位置で立ち往生することなく着陸に成功。さらに、スキミング試験では、テーブル表面に極近い高さでその周囲を飛行して、テーブルのフリースペースにスムーズに着地できた。
・ 同システム技術は特許出願済み。同技術は、交通渋滞等で到達が難しいロケーションで利用できる、現在 CAST が実施する自律的医療輸送手段の開発を始めとするプロジェクトにおいても重要となる。
・ 本研究には、CAST および Raytheon Company が資金を提供した。
URL: https://www.caltech.edu/about/news/neural-lander-uses-ai-land-drones-smoothly

(関連情報)
International Conference on Robotics and Automation(ICRA)発表論文(フルテキスト)
Neural Lander: Stable Drone Landing Control using Learned Dynamics
URL: https://arxiv.org/pdf/1811.08027.pdf

<NEDO海外技術情報より>

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