国土交通省地方整備局のダム技術伝承を支援!

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第12回「九州グラウト部会」

2018/03/01 土木研究所

平成30年3月1日(木)~2日(金)の2日間、国土交通省九州地方整備局のダム技術者育成等を目的として設置されている「九州グラウト部会」の第12回部会が、 現在建設中の立野ダム(たてのだむ)(堤高90mの曲線重力式コンクリートダム)サイトにおいて開催されました。 なお、今年度は、平成29年9月21日(木)~22日(金)の2日間、同整備局の大分川ダム(おおいたがわだむ)(堤高91.6mの内部土質遮水壁型ロックフィルダム)サイトにおいて開催されたのに引き続き、 2回目の開催となりました。当方(理事 山口嘉一)および国土技術政策総合研究所河川研究部大規模河川構造物研究室の佐藤弘行主任研究官は、九州地方整備局からの依頼を受け、部会に参加し、 技術的な指導・助言を行ってきました。

「九州グラウト部会」は、九州管内における国土交通省のダム担当技術者の技術力向上を図るため、ダムの主要技術の一つであるグラウチング*1)に関して、 各ダム現場での実績事例や課題等に関する意見交換や議論を行い、また最新技術等に関する情報共有を図り、担当職員の技術向上及び円滑な事業進捗を図ることを目的として平成20年に設立され、 第1回会合が開催されました。当方は、本部会設立時からアドバイザーとして参加し、継続的に技術的な指導・助言を行ってきました。

今回の部会では、部会の開催場所である立野ダムにおけるダム基礎グラウチングの調査・設計について、担当者からの説明と部会員による議論が行われました(写真1参照)。 当方からは、調査・設計の考え方に関する留意点などについてコメントしました。新しいダム型式である台形CSG(Cemented Sand and Gravel)ダム型式を採用した本明川ダム(ほんみょうがわだむ)(現在、調査設計段階)からは、基礎地盤のグラウチングによる遮水性改良の特性の確認のために 実施されたグラウチング試験の結果について、基礎地盤の透水性状とともに、担当者から説明がなされ、その後に部会員による議論が行われました。当方からは、グラウチング試験における注入仕様(注入圧力、グラウト配合など)の設定における留意点などについて助言を行いました。現在試験湛水中の大分川ダム(おおいたがわだむ)(前回部会開催場所)からは、 これまでに実施されたダム基礎グラウチングの合理化の検討結果などについて、担当者からの説明と部会員による議論が行われました。当方からは、合理化検討時の留意点などについて助言を行いました。また、各ダムで得られた技術的な成果については、部会として積極的に論文等として公表する目標を確認しました。

会議後、2016年に熊本地震により周辺斜面の崩落等の被害を受けた立野ダムサイトおよびその復旧状況を視察しました(写真2参照)。

今後も、継続的に本部会に参加し、グラウチングという主検討対象技術にとどまらず、そこを一つのきっかけとしてより広がりのあるダム技術支援を行うことで、国土交通省のダム技術者の技術力向上に貢献したいと考えています。

1)グラウチングとは、セメントを主材とした懸濁液(グラウト)をダム基礎地盤に注入し、ダムの基礎地盤の所要の遮水性の確保や弱部補強による基礎地盤の均一性向上を図るための最も基本的でかつ施工実績の多い工法です。

写真1 九州グラウト部会の会議の状況   写真2 立野ダムサイトの視察状況

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