「コジェネ」でエネルギーを効率的に使う

2018/02/20 資源エネルギー庁

家庭用燃料電池コジェネ(エネファーム)と産業用コジェネ

「エネファーム」などの製品に関連してよく耳にする「コージェネレーションシステム」という言葉。利用すれば光熱費が節約できるらしいことは分かるけれど、そのしくみや利用法についてくわしくは知らないという人も多いのでは。今回は、知っているようで知らない「コジェネ」について、くわしく解説します。

「コージェネレーションシステム」とは?

コージェネレーションシステム(コジェネ)とは、「共同」や「共通」という意味を持つ「コー(co-)」で始まる名前の通り、2つのエネルギーを同時に生産し供給するしくみです。現在主流となっているコジェネは、「熱電併給システム」と呼ばれるもので、まず発電装置を使って電気をつくり、次に、発電時に排出される熱を回収して、給湯や暖房などに利用します。
発電の燃料には、天然ガス、石油、LPガス、バイオマスなどが使われています。発電装置としては、産業用で大規模に使用されることの多いガスタービン、広く業務用として活用されるガスエンジンのほか、ディーゼルエンジン、蒸気タービン、さらに近年は燃料電池も使用されるようになっています。たとえばエネファームは「家庭用燃料電池」とも呼ばれ、水素を使って発電するしくみです(「『水素エネルギー』は何がどのようにすごいのか?」参照)。

コジェネの原動機タイプと燃料の種類
コジェネの原動機別の容量と燃料種別の容量を表した円グラフです。

コジェネのメリット

発電所から生じる熱エネルギーは、遠隔にある需要地(需要のある場所)まで運ぶことができないため、発電時に排出される熱の約6割は利用されずに廃熱となってしまいます。しかし、需要地の近くで発電を行うコジェネであれば、熱を廃棄せずに利用することが可能になります。
また、需要地の近くで発電することの結果として、需要地まで電気を送る際に生じる送電ロスを、ほぼ無くすことができます。このように、コジェネは効率的なエネルギーの利用を可能にし、一次エネルギーの削減はもちろん、エネルギーからのCO2排出量を減らすことにも役立ちます。
加えてコジェネは、電力系統から供給される電気とは別に電気を作ることができるため、電力系統に万が一の事故が起きた場合でもエネルギー供給を継続することが可能となり、非常時対応や事業継続に役立ちます。
さらに、寒い日など電力需給がひっ迫した時、コジェネを稼動させて電力系統の電気の代わりに利用すれば、電気のピークカットに役立てることができます。コジェネの排熱を空調に使うことができれば、空調向け電力の需要を低減させることにも役立つでしょう。

日本におけるコジェネの導入の現状

コジェネは現在、工場などの産業用や、商業施設や病院などの業務用、家庭などで使われています。また、都市の再開発などの際にコジェネを整備し、地区やコミュニティ全体に電気と熱を供給する(面的利用)という事例もあります。
コジェネは日本では1980年代から導入が進み、2018年現在、1000万kW以上普及しています。2008年のリーマンショック後は、企業などの設備投資の冷え込みや燃料価格の高騰などによって導入が伸び悩みましたが、2011年の東日本大震災後は、災害対応への意識が高まったことなどから、導入がふたたび進みました。

コジェネの導入状況
1987年から2013年にかけてのコジェネの導入状況を示したグラフです。

コジェネがさらに普及するためには

経済産業省の試算によれば、これまでの導入トレンドを踏まえると、2030年までに700億kWhにあたるコジェネが全国で導入されると見込まれています。さらに、新たな活用などによって追加的な導入が進めば、合わせて1190億kWh程度に達すると見込まれています。新たな活用先として考えられているのは、以下の3つです。

リストアイコン ①今後の都市再開発などにおけるエネルギーの面的利用/業務・産業用燃料電池の普及が促進
リストアイコン ②コジェネで発電した余剰電力の売電
リストアイコン ③エネファームの低コスト化

コジェネの導入量予測
コジェネの今後の導入量を予測したグラフです。①については、経済産業省でもコジェネなどの設備をエネルギー管理システムを用いて制御し、エネルギーを面的に利用する地産地消型エネルギーシステムの構築を支援する事業をおこなっており、全国各地で構築が進められています。また、2017年度から販売を開始した業務・産業用燃料電池についても、普及拡大を進め、価格低減を図ります。
②の「余剰電力の売電」は、さらに追加的な経済的メリットであるといえます。近年の電力・ガス制度改革によって、コジェネで作った電力の市場取引が活発化することが期待されています。
③については、実際の導入量は、電気料金や燃料の価格動向に大きく左右されると見られるものの、コジェネが普及するためには、コジェネによって燃料費削減などの経済的メリットを得られることが鍵となります。特に今後、更に普及拡大していくエネファームの低コスト化を実現することは重要です。
コジェネの導入を拡大するために、エネファームなど燃料電池を使ったコジェネの導入を支援する補助金や、エンジンなどを動力とした業務・産業用コジェネの固定資産税を減免するなどの支援策も実施されています(補助金、税制等の内容は2018年2月時点のものとなります)。しかし何よりコジェネの普及に必要なことは、コジェネが生み出す「熱」の利用先を見つけることです。次回は「熱エネルギー」について、現在の主な供給方法や課題などについてご紹介しましょう。

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省エネルギー・新エネルギー部 政策課 熱電併給推進室

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